【Blog】プライマリケアの役割とは?~相談してもらえる医療をめざして~ (2/2)
こんにちは。
プライマリケア医でアントロポゾフィー医学認定医の安達晴己(あだちはるみ)です。
さて、前回に続いてプライマリケアの役割について見ていきましょう。
「プライマリケア医療」とは、病気を見るのではなくその人全体を見るというコンセプトで、幅広い年齢を対象に様々な相談や医療に対応し、必要であれば適切な専門医につなげることをめざします。
家庭医、かかりつけ医と言うと、イメージしやすいかもしれません。
アントロポゾフィー医療では、病気を医学的に適切に診断治療することはもちろんですが、病気だけでなく、患者さんを個性を持つひとりの人として、その人全体をみていきます。またその人の生活や背景も含めてみていく、病気が軽いうちに対応する、予防医学を重要視する、などの特徴があります。それらの視点は、通常医学のプライマリケア医学と親和性が高いのです。
私自身は、研修医を始める時から、専門医よりも、一人の患者さんに長くかかわり、どのようなことも相談を受け対応し、別の医療機関に紹介したとしてもその結果を把握し、その後の患者さんの健康づくりに生かす、そんなかかりつけ医になりたいと願い、総合診療医、プライマリケア医をめざしてきました。
その結果、高齢者の訪問診療から、生活習慣病などの慢性疾患の外来診療、アントロポゾフィー医療では通常医学でがんの治療を受けている患者さんのサポート治療や心理的ケア、幼稚園や学校の園医や校医、発達に心配のあるお子さんの診療まで、幅広く病気や健康にかかわってきました。
何か困ったことがあるときに、頭に浮かべてもらい気軽に相談してもらえる、医師でありクリニックでありたいと思っています。