【Blog】子どもの発達と医療~子どもの発達全体をふまえた医療的なケアをめざして~ (1/2)
こんにちは。
プライマリケア医でアントロポゾフィー医学認定医の安達晴己(あだちはるみ)です。
今回は子どもの発達と医療について見ていきましょう。
子どもに関わる人は誰でも、その子の健やかな成長を願いますよね。
健やかな成長とはなんでしょう?発達とは?
ひだまりクリニックでは、アントロポゾフィー医療を提供していますが、その医療と人間観・発達観をともにする教育に、シュタイナー教育があります。シュタイナー教育では、子どもの発達を年齢による段階ごとにみていくことを大切にしています。
まずは、誕生から始まる幼児期。そして小学校が中心の学童期、12~14歳の思春期から始まる青年期があり、20歳すぎに大人として自立する、と考えています。
大事なのは、それぞれの段階にどのような課題・テーマがあるのか、そこに十全に取り組んだ上で、つぎの段階へ進めるようにすることです。ともすれば、なにかができるようになるのは早ければ早い方がいいという風潮もありますが、私たちが考える健全な子どもの発達とは、年齢に応じた環境でその時期の成長を十分に成し遂げて、次のテーマを迎えることができる、ということです。
そのような意味では、幼児期はまさに人生の土台であり、からだがテーマになります。本人に言葉で説明するのではなく、環境を整えることで、本人の意欲や関心に従ってからだを動かすことで成長が促されます。食事や睡眠もより大切な時期です。生活がリズムをもって毎日繰り返される安定した環境の中で、からだが十全に成長します。発熱することが多い時期ですが、小さな発熱や感染症を繰り返しそれを乗り越えることで、からだの免疫系が育ちます。このからだの基盤が育つ時期に、教育と医療がともにその発達を支えることができればと思います。
続きは次回のブログにて。