【Blog】オイリュトミー療法による療育の経験(2/2)
こんにちは。
ひだまりクリニックの医師の安達です。
今回は、オイリュトミー療法と私が経験したオイリュトミー療法による療育の様子のブログの続きです。
私の体験をご紹介します。
自閉スペクトラム症のお子さんで、最初にいらしたときはふわふわと歩き、私たちとは目を合わせない、話をしない、一緒に動こうとしてもお母さんにくっついて離れないお子さんでした。日常生活でも朝起きれず、学校に遅れて行き、いくつかのことにこだわりが強く生活に支障がありました。
少しずつ、無理をしない範囲で一緒に遊びのようにオイリュトミー療法を行い、だんだんと療法士と向き合ってまねをして動くということができるようになり、同時に学校生活にも変化がでてきました。動きの順番や構造も理解して、自分が今どのような動きをしているのかも自覚できるようになってきました。
1年がたって、ご本人がご家族に「〇ちゃんは、今までの〇ちゃんとは違うんだよ。」と言うまでになりました。今は「療法中の休憩の時に寝転んでもいいけど、始めようと言ったらすぐに始めようね、それは約束しようね」というと、すごくがんばって起き上がろうとします。
療育のテーマは、お子さんによってまったく違うので、オイリュトミー療法の進め方も、選ぶ動きも違ってきます。ただ、お子さんが自ら動くことで、日常とは違う形で自分の力を試す、それが日常生活にも影響を与えていく、それが重要だと思います。