すみれが丘ひだまりクリニック

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【Blog】発熱と免疫システムの関係~おうちでできる適切な対処を考えよう~(1/2)

こんにちは。

ひだまりクリニックの医師の安達です。

 

時節柄、発熱には敏感にならざるをえないですね。

 

でも、そもそも子どもたちは、よく熱を出します。

 

保育園や幼稚園に行き始めた1年は、通っては発熱してお休み、ということを繰り返します。でもだんだんに発熱の回数が減ってきます。

 

発熱といっても、微熱でもきつそうにしていることもあれば、39℃でも元気に動きたがるときもありますね。当然ですが、発熱とは病気そのものではなく、からだにいつもと違うことが生じ、そこへの反応として起きています。

 

そもそも熱はからだでどのような役割を持っているのでしょうか。

 

日常的な感覚でも、手足が冷えすぎると動きが悪くなりますよね。実際、からだの細胞レベルでもさまざまな活動が温度に依存しています。ですので、もっとも適切に活動できるために体温を一定にする素晴らしい仕組みが、脳を中心に存在しています。

 

ではなぜ発熱するのか?

 

それはからだにいつもと違う緊急事態が起きたからです。エマージェンシー!!なサインなのです。そのできごとは、ウイルスや細菌などの外敵の侵入が一般的です。急にたくさん強い敵が入ってくれば、からだも急いで対応し、敵を排除するための味方を集めます(白血球)。そしてさまざまな白血球の仲間が外敵を直接食べたり、抗体をつくってやっつけようとしたり、指令を各所に送ったりします。それらの免疫反応を活性化するのが発熱です。

 

熱をあげることで、ウイルスが増殖しにくくする効果もあります。

 

つまり、インフルエンザで39.5℃の発熱がでたら、からだはがんばってるな、と思ってよいわけです。

 

とは言え、子どもの発熱は心配ですし、仕事をしている親にとっては正直困る場面も多いですよね。ただ、子どもは外敵に対し、熱を上げて免疫の仕組みがしっかり働く、という“練習”を何回も重ねて、大人と同じように免疫システムが育っていきます。そのプロセスは、一種の「学習システム」と言えるのです。怖い病気をワクチンで防ぐことも重要ですし、一方で、子どもが発熱を伴う風邪を経験していくことも、免疫システムの成長には必要なことなのです。

 

では、実際の発熱にはどう対応したらよいのでしょうか。

 

子どもたちは、風邪でも高い熱が出ることがありますね。それでも、食事や水分がちゃんととれて、横になってすやすや眠れるようなら様子を見ていいことが多いと思います。

 

ただ、もちろん受診が必要なこともあり、例えば、6ヶ月までの赤ちゃんであればなるべく早く病院へ行く方がいいです。3か月までの発熱は必ず病院へ!

 

また水分が取れない、尿が減ってきた、意識がぼんやりしている(発熱時は判断が難しいかもしれませんが)などのとき、発熱が続くとき、他の症状が強いとき、あるいは親がいつもと違うと感じるときなどは、躊躇せず、病院にかかってほしいと思います。

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