【Blog】がんの治療をどうするか~標準治療に加えて、どんな治療ができるのか~
すみれが丘ひだまりクリニックの医師の安達です。
前回、がんについての当院の考え方を少しご紹介しました。
通常医学で行われる標準治療を当院は大事だと思うこと、そしてまず診断されたときのサポートについてお話ししました。
今回は、治療についてもう少しお話ししようとおもいます。
前回も書きましたが、通常医療におけるがんの治療、つまり化学療法(抗がん剤)、手術、放射線治療のどれも、がんの種類やステージ(病期)に合わせて、効果や副作用を評価しつつ選択されており、治療自体の進化もあり、有益ながん治療です。
正常な細胞が、がん細胞に変化し、腫瘍をつくっているのであれば、いったんそれを取り除くような治療が必要です。
ただ、それだけでよいのか、という疑問もあります。
アントロポゾフィー医学では、そもそもがんが生じた患者さん自身のバランスにも働きかける必要があると考えています。そのことが、がんの治療の助けにもなるし、再発予防の助けになると考えます。
そのため、他の病気と同じように、患者さん自身を理解できるように、丁寧な問診や診察を行い、患者さんの全体のありようを含めて診断し、治療に向かいます。
以前のブログで紹介したように、アントロポゾフィー医学特有の薬物療法や、芸術療法、オイリュトミー療法などを行っていきます。
病気を取り除くだけでなく、病気を生じたバランスそのものに働きかけることで、より根本的な治療をめざしていきます。
それは専門的な言葉を使うと、病気そのものをみていく病因論と、健康をどのようにつくりだすかという視点の健康生成論の両方の視点を持つとも言えます。
この健康生成論については、後日お話ししたいと思います。