【Blog】感染症をどう考えるか~今だからこそ考える感染症の意味~(2/2)
こんにちは。
ひだまりクリニックの医師の安達です。
前回の続きとなります。
例えば、入院している患者さんは、病気が重い場合、体力も感染に対する抵抗力も弱っていて、普通なら感染しても問題ないし、そもそも感染が成立しないような弱い細菌にも、感染して生命が脅かされるようなことがありえます。(日和見感染といいます)
大人が感染してもふつうの風邪で済むRSウイルスも、乳児さんが感染すると肺炎を起こすことが多く、重症化が心配されます。
そのように、感染するウイルスや細菌など(病原体といいます)の生物の特徴・毒性と、それに感染される人間側の抵抗力などの、両方のバランスで感染症の重症度が決まってくるのです。それは通常医療でもわかっていることですが、統合医療や自然療法であればなおのこと、感染を受ける人間側の問題にとりくむことになります。
病原体のことも理解して、検査や治療などを上手に利用し、一方で自分たちの感染症への抵抗力を高めるために何ができるのか。ワクチンも有効ですが、自分自身の力を強めるようなことを考える。重要なのは、その両方のバランスだと思います。
自分を強めるためにできること、それは日常生活の中でも重要ですし、場合によっては薬や芸術療法で行う必要もあります。私たちは、意識を外側に向けるばかりでなく、自分自身に向ける必要がありますね。
当クリニックでは、そのようなことを患者さんとお話ししながら一緒にやっていきたいと思っています。