すみれが丘ひだまりクリニック

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【Blog】睡眠の役割~質のよい眠りとは?~(1/2)

こんにちは。

ひだまりクリニックの医師の安達です。

 

ぐっすり眠って、朝はすっきりと目が覚める、という生活は、だれにとっても望ましいですね。

しかし気持ちよく眠れない、すっきり起きられないと、眠りについて悩まれている方は多くいらっしゃいます。日本人の4~5人に一人は睡眠についての悩みがあるといわれています。プライマリケアの外来でも、眠れないからと睡眠薬を希望される方はたくさんおられます。

最近では、睡眠時無呼吸症候群をはじめとして、呼吸器系や心臓の疾患、認知症や精神疾患などと睡眠との関連についても新しい知見が増えています。

睡眠学という新しい学問領域になっています。

 

あらためて睡眠の役割はなんなのでしょうか。

私たちは、一日活動して、夕方になると疲労してきます。そして夜には眠くなってきます。そもそも、私たちは起きているとき、からだを動かし、何かを感じ、考えるという、さまざまな活動にエネルギーを使っています。

そして眠ると、私たちの意識は消え、何も感じず考えない、意図的に体を動かすこともしない、まさにお休みモードになるのです。脳もそのようなお休みモードになっています。その間に、次の活動へ向けて、からだも脳も回復していくのです。

 

眠りで回復するのは、からだや脳だけではありません。

眠る前に、今日あった嫌なできごとに落ち込んでいるときでも、ぐっすり眠って朝目覚めると、昨日の出来事が驚くほどどうでもよくなっているという体験は、どなたにもあると思います。

私たちの心や精神も、眠りによって昼間の体験を消化し、養われ、回復するのです。

 

そのように重要な睡眠ですが、夜に眠くなり朝に目が覚めるというリズムはどのようにつくられているのでしょうか。

概日リズム(サーカディアンリズム)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

地球で暮らす私たちは、だいたい24時間の生体リズムをもっています。睡眠と関係するメトホルミンの分泌やそのほか交感神経と副交感神経のバランスなど、生体リズムはさまざまなからだの働きにリズムを与え制御しています。

 

生まれてすぐの赤ちゃんは、まだ概日リズムを持っていません。光の作用や家族の生活リズムなどによって1歳くらいまでに徐々に獲得していきます。幼児は早い時間に眠くなり、大人より長い睡眠時間が必要です。

 

子どもは成長とともに、概日リズムがだんだん後ろ(遅い時間)にずれていきます。

特に思春期には、最も後ろにずれているといわれています。大人と比べて3時間遅いという報告もあります。

思春期の子どもが、朝起きるのが苦手なのは、生理学的にも仕方のない面もあるのです。

 

続きは次回に

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